学会誌『平和研究』のオンライン・ジャーナル化に対する意見の募集について
第23期会長 黒田俊郎
第23期理事会では、学会財務状況が厳しい現状を踏まえ、オンライン・ジャーナル化検討ワーキンググループ(WG)を立ち上げ、学会誌『平和研究』のオンライン・ジャーナル化の検討を会長・副会長・事務局長をはじめとする執行部及び理事会の場で進めてまいりました。執行部および理事会は、学会誌のオンライン・ジャーナル化により、印刷や郵送コストを節減し、省資源、省エネルギーを実現することで学会財務の持続可能性を確保し、さらにまた、平和学会員による研究成果をインターネット上で公開することで、学会の社会的発信力を向上させ、より多くの学会誌読者を獲得できるのではないかと考えております。
つきましては、会員に皆様にも広く意見をお伺いしたく存じます。以下の『平和研究』
オンライン・ジャーナル化に関するQ&A(学会HPにも掲載)をご参照のうえ、ご意見をお寄せください。お寄せいただいたご意見につきましては、整理したうえで公表予定です。
1.ご意見の提出期限 2019年8月10日(土)~9月10日(火)
2.ご意見の提出方法 メールでお寄せください。psajcomment2019@gmail.com
※その際には氏名とご所属を必ずお書きください。
3.その他 個々の意見には直接回答はいたしませんので、あらかじめご了承願います。
4.問い合わせ先 オンライン・ジャーナル化検討WG 堀 芳枝 y-hori@dokkyo.ac.jp
『平和研究』オンライン・ジャーナル化に関するQ and A
Q1. なぜ紙媒体から、オンライン・ジャーナルになるのですか?
A. 理由は以下の5つです。
(1)学会財務の持続可能性と省資源
学会財務状況が厳しい現状を踏まえ、オンライン・ジャーナル化によって、印刷や郵送コストを節減し、省資源、省エネルギーを実現することで学会財務の持続可能性を確保します。一方で、研究大会、集会の年2回開催体制は継続し、会員が学会活動に参加する機会を確保し続けます。
(2)学会の発信力向上
平和学会会員による研究成果を、インターネット上で公開することで、学会の社会的な発信力を向上させ、より多くの学会誌読者の確保を目指します。
(3)研究大会・集会との連携
研究大会および集会時の部会・分科会報告のフルペーパー投稿を積極的に呼びかけることで、研究大会・集会活動との連携を実現し、学会報告の記録化を促進します。
(4)会員による投稿機会の増加
自由投稿論文の掲載数を増やすことで、会員の多様な研究成果の刊行を促進します。
(5)研究成果の表現形態の多様化
オンライン・ジャーナル化によって、インターネット上の他のメディアとの接続等、会員による研究成果の表現形態を多様化していく可能性を追求します。
Q2. 年会費に変更はありますか?
A. 年会費はかわりません。ただし、製本された『平和研究』が欲しい場合には別途費用(会員価格は1冊2,000円程度+送料250円を予定)がかかります。
Q3. 採用される論文のクオリティに差はでますか?
A. 査読体制自体に変更はないので、現状のクオリティから下がることはありません。
Q4. 学会誌の刊行頻度は変わりますか?
A. 春と秋に刊行される年2号体制に変更はありません。
Q5. 論文の掲載本数は変わりますか?
A. 現在『平和研究』は毎号7本前後の論文が掲載されていますが、その本数は維持されます。
Q6. これまで毎号組まれていた「特集」はなくなるのですか?
A. 原則として、なくなります。これに代わり、編集委員会が企画委員会と協力して、部会・分科会のフルペーパーの学会誌への投稿を積極的に呼びかけることにより、研究大会・集会のテーマとの連携を深めていきます。また特定のテーマについて複数の論文で議論を行う自由投稿論文のパッケージ投稿も受け付けます。
Q7. 会員にとって、どのようなメリットがありますか?
A. まず投稿論文の枠が広がることにより論文投稿機会が増えます。また、学会報告の際に提出したフルペーパーが掲載される可能性が高まります。
Q8. 毎年2回開催される春季研究大会・秋季研究集会とはどのような関係になりますか?
A.上述の通り、研究大会・集会の部会・分科会のフルぺーパーの学会誌への積極的な投稿を呼び掛けることで、大会・集会における報告をより反映させたものとなります。
Q9. 投稿機会は増えますか?
A. 投稿論文の掲載本数が増えますので、投稿機会が増し、より多様な論稿の掲載が可能となります。
Q10.オンラインではなく、これまでと同様に冊子でほしいのですが、どうすればいいですか?
A. オンデマンド印刷に対応しています。ただし上述の通り別途費用(会員価格:1冊2,000円程度+送料250円を予定)がかかります。
Q11. 投稿規定、締め切りなどに変更はありますか?
A. オンライン・ジャーナルの形態に合わせた変更を予定しています。詳細は決定し次第、学会HPに掲載します。
Q12. 言語は日本語のみですか?
A. 日本語に加えて、英語論文も投稿可能となります。
Q13. 日本平和学会は紙媒体(書籍)による研究成果の公表はもう行わないのですか?
A.学会誌別冊として毎号特集テーマを設定した『平和学叢書(仮)』を刊行し、書籍による研究成果の公表も継続的に実施していく予定です。刊行頻度については、学会の財務状況及び刊行体制のあり方等を勘案しながら、鋭意検討中です。会員への無料送付を予定しています。
Q14. オンライン・ジャーナルを読むにはどうしたらいいですか?
A. 学会HPからアクセス可能なインターネット上のページで公開します。将来的には、J-STAGE(電子ジャーナル公開システム)での公開も予定しています。
Q15. オンライン・ジャーナルは学会にとってどのようなメリットがありますか?
A. まず、オンライン化することによって、学会の研究内容がより多くの読者に届くようになります。また、部会・分科会のフルペーパーが学会誌に掲載される道筋を整えたことにより、研究大会・集会とジャーナル、両者の研究水準が高まることが期待されます。さらに、原則として従来の編集委員会による特集をなくし自由投稿を増やすことによって、個々の会員の自主性に基づく多彩な研究が『平和研究』に掲載されやすくなります。これによって学会はもとより、日本の平和学そのものの発展につながるものと考えます。