2012年度春季研究大会
日程:2012年6月23日(土)-24日(日)
会場:沖縄大学
住所:沖縄県那覇市字国場555
研究大会テーマ:「地域の平和」を脅かすもの/創り出すもの:草の根からの平和構築
分科会については こちら をご覧下さい。
レジュメとペーパーの公開は終了しました。
趣旨:沖縄の普天間基地移設問題、福島の福島第一原子力発電所事故などに見られるように、中央から地方への抑圧移譲、それに伴うリスク配分の偏向などの問題は深刻化しており、それによって当該地域社会は、その平和を脅かされていると言っても過言ではない状況に置かれている。また一方で、地域社会は、長年の巧みな利益誘導政治によって分断され、その抵抗力を弱められて久しい。国家が時には地域の平和を脅し、社会がいっそう分極化していく現状を踏まえながら、地域における平和を脅かす構造・過程について再考していくとともに、草の根からの平和の創造・構築の可能性について多角的に検討していく。
プログラム
6月23日(土)
<部会(午前):9:00-11:30>
○部会1 原発・基地と地域社会の「現実」
報告者:林公則(都留文科大学)「軍事経済の進展と『生の破壊』の拡大」
報告者:秋元健治(日本女子大学)「核燃サイクルと六ヶ所村:自立性を喪失した地域経済」
報告者:七沢潔(NHK放送文化研究所) 「沖縄の本土復帰とテレビ」
討論者:西川潤(早稲田大学)、林博史(関東学院大学)
司会者:前田幸男(大阪経済法科大学)
○自由論題部会1
報告者:岡野内正(法政大)「地球人手当(グローバル・ベーシック・インカム)の理論と平和学の課題」
報告者:申鉉旿(立命館大)「韓国における良心的兵役拒否に関する考察―憲法裁判所の決定と国連諸機関における議論を中心に」
討論者:吉田晴彦(広島市大)、市川ひろみ(京都女子大)
司会者:鄭敬娥(大分大)
○自由論題部会2
報告者:真喜屋美樹(早稲田大)「ポスト沖縄振興体制における沖縄の都市再生―平和空間を構築する基地跡地利用」
報告者:大野光明(立命館大)「沖縄の日本『復帰』をめぐる日本『本土』における平和運動―ベ平連の沖縄闘争を事例に」
討論者:鳥山淳(沖縄国際大)、平井一臣(鹿児島大)
司会者:妹尾裕彦(千葉大)
<昼休み:11:30-12:20>
<分科会:12:20-14:20>
<総会:14:30-15:00>
<部会(午後):15:10-18:00>
○部会2 草の根からの平和構築:人間の安全保障・再考
報告者:長谷部貴俊(日本国際ボランティアセンター)「アフガニスタン市民社会サポートファンド構想」
報告者:桑名恵(お茶の水女子大学)「紛争後の国づくりにおけるコミュニティ開発の変遷:東ティモールの事例から」
報告者:篠田英朗(広島大)「平和構築における現地社会のオーナーシップ原則の再考」
討論者:松野明久(大阪大)
司会者:長有紀枝(立教大)
6月24日(日)
<部会(午前):9:00-11:30>
○部会3 沖縄から安全保障体制と民主主義を問う(ラウンドテーブル)
報告者:我部政明(琉球大)「米軍再編とアジアの平和秩序」
報告者:星野英一(琉球大)「人間の安全保障:沖縄から考える」
報告者:松元剛(琉球新報)「命の重さの二重基準に抗う-沖縄基地重圧の深層-」
報告者:武藤一羊(ピープルズプラン)「戦後日本国家の破綻の中の米・沖・日の三元構造-平和主義原則に立つ民衆の安全保障の展望」
討論者:秋林こずえ(立命館大)、武者小路公秀(大阪経済法科大)
司会者:君島東彦(立命館大)
<昼休み:11:30~12:20>
<分科会:12:20~14:20>
<部会(午後):14:30-17:00>
○ 部会4 奏でる平和、祈る平和:沖縄精神文化の平和創造力にふれる
報告:久万田晋(沖縄県立芸術大学付属研究所)「奏でる平和:伝統芸能から考える平和」
報告:安里英子(ライター、沖縄大学非常勤講師)「祭祀儀礼にみる生命の物語:沖縄の精神文化から考える平和」
コール+レスポンス/音のワーク:佐藤壮広(恵泉女学園大学)
ファシリテーション:奥本京子(大阪女学院大学)
○公募企画部会 沖縄と本土/アメリカの関係性を問い直す
報告者:伊波洋一 (前・宜野湾市長)「アメリカの東アジア戦略/グアム統合案のゆくえ」
報告者:木村朗(鹿児島大)「米軍再編と馬毛島問題——岩国・普天間基地との連動」
報告者:池尾靖志(立命館大)「辺野古・高江からみえる日米安保体制の矛盾」
討論者:高原孝生(明治学院大)
討論者:豊下楢彦(関西学院大学)
司会者:石川捷治(久留米大)
○ 開催校企画 沖縄における平和教育の課題と展望
1.記念講演 加藤彰彦(沖縄大学学長)「沖縄の平和と子ども」(仮)
2.シンポジウム「沖縄平和教育の新地平」
基調報告:高嶋伸欽(琉球大学名誉教授)「日本の戦後史を変えつつある沖縄への期待―教材開発などの体験から得たものを中心に―」
パネルディスカッション:
コーディネータ:里井洋一(琉球大学教授)
パネリスト:
北上田源(アメラジアンスクール沖縄)「平和学習の「学び手」が「創り手」になるまで-「参加型学習の三段階」を手がかりに」
普天間朝佳(ひめゆり資料館)「ひめゆり平和祈念資料館 次世代継承の取り組み」
宮城晴美(沖縄大学)「平和教育に欠落するジェンダーの視点―沖縄戦下の日本軍「慰安婦」問題と「集団自決」を通して―」